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雪だるまくんは、晴れだしてきた空を見上げながら、うれしそうに言いました。
「ぼくは、君に会えてよかったよ。だって、あたたかいことのうれしさを、知ることができたもの。君から、体とは別の、あたたかいものをもらったもの」
「『体とは別の』……?」
その時、雲のあいだから、おひさまの光がすうっと差し込んできました。
そのとたん、雪だるまくんの姿はふっと消えてしまいました。
「ありがとう」という言葉を残して……。
「雪だるまくん……溶けちゃったんだ。もう、いないんだ……」
思わず、涙が出ました。
でもスノーは、もう泣かないと決めました。
スノーが、お父さんとお母さんがこいしくなって泣いた時、いつもなぐさめて励ましてくれたのは、雪だるまくんでした……。
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