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「わたしたちはもうこれ以上間違えるわけにはいかない。これ以上精霊を犠牲にすることも、民を苦しめることもあってはならない」
ハラの絞り出すような声に、ドロスはちらりと荒れ地を振り返り目を泳がせた。
「そ、そのために私は現王ではなく、そなたを女王にしようと……」
「伯父上はやり方を間違えられた」
ハラはもうそれ以上ドロスに時間をさくつもりはなかった。
一刻も早く精霊の怒りを鎮めなければならない。
ハラは荒れ地に向かって走り出していた。
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