⑲嵐か反乱か

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「わたしたちはもうこれ以上間違えるわけにはいかない。これ以上精霊を犠牲にすることも、民を苦しめることもあってはならない」  ハラの絞り出すような声に、ドロスはちらりと荒れ地を振り返り目を泳がせた。 「そ、そのために私は現王ではなく、そなたを女王にしようと……」 「伯父上はやり方を間違えられた」  ハラはもうそれ以上ドロスに時間をさくつもりはなかった。  一刻も早く精霊の怒りを鎮めなければならない。  ハラは荒れ地に向かって走り出していた。
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