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◇◇◇
そんで妹氏の友達、小野垣里織さんに会った。妹と同じ空手部で中学3年生。俺よりちょっとだけガタイいい、時康に言ったかわいいとはちょっと違うような、と思ってたら妹氏に睨まれた。あでも顔はわりかしかわいい。
「これ兄貴。バカだけど悪い奴じゃないから」
「了解了解。1日彼女すればいいの?」
「あの、お願いします」
「じゃあこれからデートでもする?」
「えっデート」
「兄貴馬鹿じゃないの? 当日いきなり会って会話とかどうするつもりだったのさ」
「えっ? あそっか」
普段は俺氏を兄ちゃんと呼ぶくせに外だと兄貴と呼ぶ妹氏にぽんこつ扱いされている気がするけど仕方がない。だって俺氏初めてなんだもん。デートとか。えっとえっと、デートって女子と2人でお出かけするもんなんだよね。でも妹氏もついてきた。あれ?
「兄貴ほっとくとゲームの話しかしないじゃんか」
「はい」
ソノトオリデス。それで煉瓦倉庫に行くことにした。港にあるショッピング倉庫。雰囲気がオシャレらしい。始めて来たけど建物ででっかい。おしゃれというよりかっこいい。でかい倉庫をほえーと見てると頭をはたかれた。みんな気軽にはたくけど俺氏の頭ははたく用じゃないよ。
「えっとそれでどうしたら」
「ショッピングでしょ? ショッピング」
先を歩く妹氏と里織さんの後を1メートル半くらい離れて追いかけていく。あれ? 遠くない? いちゃいちゃは?
倉庫の中は服屋とか雑貨屋とかたくさんのお店が並んでた。俺氏はどうしたらいいんだろ。端っこでゲームやってちゃだめかな。
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