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赤黒い
食堂にアナが来てからすぐにアベルが戻ってきた。
「良かった。無事で。」
「「はい。」」
二人とも無事で良かった。
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい、レイ…」
レイのワンピースは赤黒く染まっていた。
「それ、落ちるの?」
アナが静かに聞いた。
「また、頑張らないとね。」
血のついたワンピースの裾を握ってレイが笑った。
「ねぇ、サーシャは見てないの?」
「サーシャですか?
サーシャなら先に帰って良いって言ってたから。」
レイが心配そうに声を出したとき
「レイ、綺麗になってんじゃん。」
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