子供たちへ、心を込めた贈り物

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「では、最後に先生から一言、お願いします。」 「えー、・・・・・・皆の若い力で・・・・・・新しい風を・・・・自分の個性を大事に・・・・・・色々なことに挑戦して・・・・・期待しています。」 ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ 「やっぱ大人ってバカだよな。」 「俺たちの事何にもわかってないくせに偉ぶってんのウケる。そのクセ若者に媚びるのに精いっぱいなのマジ哀れだわ。」 「同じようになれって教育で量産されような奴等だかんね。どうせ私らの感覚とか理解できないんしょ。」 「俺等の世代が本気だしたらバカな老害共なんて一掃しちゃうんじゃね?」 ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ 「はぁ、ホント気が重いっスわ。毎度毎度、俺等嘘ついてるみたいじゃないッスか。」 「慣れろ。そういうものだってな。」 「俺はそこまで割り切れないっスよ。俺、これでも結構熱い気持ちだったんスから。」 「そんなの俺もだよ。」 「はぁー、そういうのなかったら、こんな悩まないんでしょうね。だって個性っスよ?個性。なんじゃそら。」 「個性の尊重。自分の個性を大事に。全く間違っているとは思わん。」 「いや、お前の唯一無二の個性、5年前の佐々木と丸かぶりだかんな?とか言いたくなりません?」 「そういうことは言うな。普段から口にしていると何気ない時に態度で出てしまうものだ。」 「変とか浮いてるってことを個性と履き違えてる奴とか見ててイタイんスよね。」 「そういうのを経ることも勉強だ。そうして個性が磨かれていくんだ。」 「同じことして違う人間になりますかね?だって自分の感性を第一にって内面まで同じなんですよ?これならむしろ影薄い奴等の方がヤベぇもん持ってる気ぃしますわ。ってかあいつら十把一絡げに大人の事バカにしてません?お前の未来が俺ぞ、お前は過去の自分より劣っとるんか?って言いたくなりますわ。」 「そう言うな。お前はもう少し自分の仕事に誇りを持てよ。考え方によっては子供たちに幸せな夢を与えているとも言えるんだぞ。そう考えればこんな素敵な仕事はない。」 「どういう意味っスか?」 「現実を直視した時、馬車馬のように働いている時、そういう時に自分の人生の頂点は学生時代だったと、それが心の拠り所になるように楽しい思い出を、夢を見させてあげるのがこの仕事だ。」 「うわ、やっぱ先輩の方がよっぽどキてますね。物は言いようってか、こんなん嘘つき通り越して詐欺師っスわ。こえーこえー。」
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