三つ子のたましい

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ほくほくした気分で次の授業。 女子に囲まれてたとき思ったことだが、この囲まれるうれしい時間は、もし、勉強ができないと知られてしまうと次はないと思われる。きっと、これは間違ってはないだろう。それが目下のプレッシャー。 もうひとつ、女子たちのすき間から見えてた男子たちの冷たい目。これはなんとかしなければいけないと思った。 この年齢くらいは、異性よりも、断然同性との付き合いが重要。これをうまくこなさなければ、この教室で生きていけない。 女子たちの人気、勉強への力の入れ方、男子たちとの付き合い方。 頭が混乱しそうだ。 授業は終わり、次の休み時間。 おかしい。 女子たちが集まってくれない。こちらをこっそり見てクスクス笑ってる感じ。 もう飽きられたのか。さっき答えられなかった質問もあるのに……。今なら答えられる。でも、寄ってきてくれない。 急な手のひら返しにも思えたが、元々そんなイケメンでもない。 まぁ、勉強のプレッシャーがなくなったと思えば自分をなぐさめられる。 と、言ってもやっぱりおしい。 もう少し、あのほくほく感が続いても良かったのにぃ~~。
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