目覚め~夏美サイド~

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「起きた時、あたしたちは13人しかいなかった。響がいなかったから」 そう言うとミチルは「あっ」と、小さく声を漏らした。 13人しかいない状態で1人減れば、当然12人ということになる。 しかし、アナウンスは13人だと言った。 ある予感が頭にもたれかかってくる。 「もしかして、響もどこかにいるってことなのかも……」 そう言い、全員の顔を見回した。 当然そこに響の姿はない。 「最初のアナウンスで、生き残り全員がそろえば外へ出られるって言ったよな? それって、響を探さないと出られないってことじゃないか?」 凌があたしと同じ考えを示す。 この広い学校内のどこかに響がいる。 スマホはないから、連絡を取る手段はない。 でも、これだけの人数がいるならきっと見つけることができるはずだ。 「とにかく響きを探してみよう。まずは自分たちの教室がある3階からだ」 凌の言葉にあたしは頷いた。 どうすればいいかわからない状況で、こうしてみんなをまとめてくれるのはありがたかった。 あたしは梓の遺体へ向けて手を合わせたのだった。
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