11章 発覚

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小柄で体力もないため、溌剌とした同じ年頃の少女たちを、羨ましいと思いながら見つめることも多かった。 (もし血筋が違うとしたら私のほうなのではないのか) ヒルメはタケハヤを宮に迎えて以来、ずっとその疑問を抱いていた。 「…不義の子だとしたら、私のほうかもしれない」 ついヒルメは口にしてしまった。するとタケハヤの顔色がさっと変わり、怒ったような泣き出しそうな表情になった。 「ヒルメさまは、姉上は、絶対に父上と母上の子どもです!特に怒った顔が父上にそっくりです!間違いなく性格も容姿も父上に似ていらっしゃいます!」 その必死さと言い募る内容に、一瞬目を丸くしたヒルメだったが、やがて吹き出した。 「…心配してくれてありがとう。そうだな、確かにそうだ」 (タケハヤがいてくれるだけでこんなに気持ちが楽になる) 嫌いだった父や、憐れみの対象だった母のことが、まるで遠い世界の人のように思えてくる。 その広い背に腕を回しながら、自分はもはやタケハヤなしではいられないのだと、ヒルメは思うのだった。
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