11章 発覚

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           (2) 季節が秋になり、収穫や御祭りで慌ただしい日々がやってきた。 身体の調子も取り戻し、ヒルメも儀式の準備で忙しくしていた。 収穫を神に報告する祭りの準備の最中に、ヒルメは手伝いをする少女が、その時期月のものが訪れそうだという報告を受けた。 「身体のことだから仕方ないわね。一度里に下がらせてやるといいわ」 ヒルメと神女の会話を聞いていたウズメが、チラッと顔を曇らせてこちらを見た。勘の鋭いヒルメはもちろん気付いていたのだが、神女と話し終えるまであえて何も言わなかった。 年嵩の神女が去り、神殿前の廊下にはヒルメとウズメだけが残った。 「ヒルメさま…お伺いしたいことがございます」 「何かしら、改まって」 ヒルメはなぜか胸騒ぎを覚えて、軽い調子で聞いた。 だがウズメの声の調子は、重い響きのままだった。 「ヒルメさま…私の勘違いならお許しください。大変不躾なことを伺おうとしております」 「…だからなんなの」 苛立ちを隠さない若い女王に、ウズメは怯みながらも言葉を継いだ。
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