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不甲斐ない父親
「仇討ちをして、世界を平和にしたら‥‥お姉ちゃんを僕のお妃様にしたい、と。出逢った日に。お姉ちゃんが覚えているか、分かりませんが、ボクは本気です」
「そうか‥‥覚えている、と思った方がいい。だが、その結婚は許さん」
「えぇッ!? なぜですか、父上!」
「僕を恨んでいい。僕も真相を知ったのは、つい先日で、お前たちが結ばれる事を、密かに応援していた」
「意味が分かりませんッ! 答えになってませんッ!」
錯乱状態になった息子を宥めるのに、少し時間が掛かった。
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