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男の人に指摘されて、美月は、考えました。「美月」という名前は、確かに、母親が付けてくれた名前だと、前に尋ねた時に告げられました。 それは、つまり、母親が「暗闇の国」に来たことがあったということなのでしょうか?母親は、「月」の存在を知っていたということなのでしょうか? 美月は、母親がまだ生きている時に、一緒に、「暗闇の国」のほうまで見渡せる高い山に登ったことを思い出しました。もしかして、たまたまその山から「暗闇の国」が見えたのではなく、母親がわざとそれを見せるために、幼い美月を山登りに誘ったのではないかと美月が考えるようになりました。 しかし、母親は、「暗闇の国」とは、どういう縁があるのでしょうか?美月は、いくら考えても、その答えがわかりませんでした。
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