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パパ対おっさん
「えっ、ああ、すみません……」
パパは納得がいかないと言う表情で懐中電灯の明かりをそらしながら、おそるおそる尋ねた。
「あ、あの、そのバナナはうちのなんですが……」
おっさんは木の上で体を起こすとめんどくさそうに答えた。
「はぁ? あんたんとこのやって証明できるもんはあんのかいな? そもそもここは俺ん家よ? いきなりやって来て人ん家のもんに所有権主張するとか、どうなのって話やん?」
パパは理不尽な攻撃を受けてちょっとカチンときたらしく反撃の姿勢を見せた。
「いや、ここ公営のキャンプ場ですから。あなたがここを家だと主張するならきちんと土地の権利書を提示できるんでしょうね?」
パパの論点はいつもちょっとずれてる。
このままだとらちが明かない。僕は助け船を出すことにした。
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