スタートライン

1/1
前へ
/12ページ
次へ

スタートライン

 信号が変わる。 途端に待ちかねた様に車が走る。 大小の車が行き交う。 レクサス、セダン。 ワゴン車に軽自動車。 タクシー、そしてトラック。 わぁ、危ない! 自転車が車の隙間を通り抜けた。 巻き込まれたら、大変だ! 命の火を吹き消し、深い闇に引摺り込む。 暗闇の中へ、もぎ取られてしまう。 誰にも1つずつ、命がある。 どんな生きものにも、命がある。 この世は命と命が絡み合い、形作ってる。 1つずつ、別々の命。 1つとして、同じものはない。 そしてこの世に、いらない命なんて無いんだ。 生まれた意味がある。 望まれ、逆に自分から選び、生まれた命なんだ。 自分に価値が無いとか、取り柄がないと言わないで。 そう。自分で気づいてないだけ。 好きな事は、ないかい? これだけは誰にも、譲れないほど好きな事さ。 何でもいいんだ。 スポーツでも、読書でも、 勉強や仕事だけじゃない。 花や自然や野鳥が好きとか、 写真を撮るのが好きとか。 ペットや動物好きでも、いい。 ゲームでも、漫画でも、いい。 フィギュアやモデルガンでも、いいよ。 とことんまで、突き詰めれば それは君の武器になる。 ゲーム好きなら、ゲームのプログラマーになるかも知れない。 フィギュアやモデルガンなら、沢山集めて博物館に。 好きならレア物もあるはずさ。 スポーツや漫画なら、そのプロに。 写真好きなら、写真家に。 動物好きなら、獣医やトリマー。 動物愛護団体やペットを飼育繁殖してブリーダー。 野鳥や花や自然なら、森林警備隊。 新種を、発見したり保護活動も、ある。 大きな夢を見よう。 さぁ、君のスタートラインを引け。 何事も、遅すぎる事はない。 本気になれば、いいのさ。 信号が変わる。 スタートの合図。 さぁ、走り出せ!
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加