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星の回廊
寝ぼけ眼で空を見る。
闇のべールが包んだ、暗闇の中の大自然の真の闇。
でも、闇夜は星の絨毯。
手を伸ばせ、掴め。
掴めそうで届かない。
でも僕は知っている。
この闇を切り裂いて、僕が見る星は
何万光年の闇の向こうから、地球に届いた。
何万光年って事は、何万年も
かけてやって来た光なんだ。
僕が今見てる星も、何万年前の過去の星の光。
地球に届く前に、もしかしたら
その星は滅んで消滅したかも知れない。
星を見る事は、過去という膨大な時間を見る事。
まるでタイムマシンだね。
星は回る、星は巡る。
いくつもの夜と昼を越え、季節を越えて
めぐり巡って、星の回廊を旅してる。
僕らの地球も、その星たちの一部なんだ。
そう思うと、僕は小さいよ。
何を悩んでた?
何を悲しんだ?
悠久の時間の中の、刹那の僕達。
くよくよしないで、空を見ようよ。
無限の宇宙の星たちが、囁くように煌めく。
そしてこの闇夜の星空はやがて太陽の光に変わる。
夜の星空、昼の太陽。
僕が見る、2つの空は、どこかの国の空とつながり
世界中を回っている。
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