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洗濯もの
誰かが君を傷つけた。
僕は知っている。
君を傷つけ、泥をかぶせ
遊びの様に、嘲笑う奴ら。
墨汁の中に、墨汁を垂らしても
悪事の染みは黒さに隠れて見えない。
君に貼られたレッテル。
貧困、差別、劣等、失敗作、穢れ。
穢れてるから、汚した?
どっちが、穢れている?
僕は知っている。
墨汁の染みの暗闇の中で、点の様に輝く白さを。
汚れたなら、洗濯しようよ。
長い長いロープを張って。
僕が洗うよ、そして沢山の洗濯物を干そうよ。
長いロープは、ガラスのロープ。
僕らはそのロープで綱渡りの人生を、進んでいる。
でもさ。
僕が洗濯物を干すから、ガラス張りのロープでも、きっと壊れないはずさ。
洗濯物で守る様に覆ってさ。
日の光で洗濯物が乾く頃には、
氷の様なガラスのロープは
溶けるように消える。
そうしたら2人で洗濯物を取り込み、抱えよう。
お日さまの匂いの、真っ白な洗濯物をさ。
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