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「……なあ、覚えてる?」 休日のある日。唐突に坊がそう言った。 それまでの経緯を聞いていなかった私は、なんのことだかわからなかった。 ぼーっとする間抜けな私の顔を見たからだろうか。冷めた目で、めんどくさそうに坊はいう。 「ああ、いいよ」 立ち上がって、去っていく坊の後ろ姿はなんだか少し寂しそうだった。
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