桜井和貴

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■作者より一言  巷でよく聞く、プロットを離れてキャラクターが勝手に動き出す、あの現象を初めて経験させてくれたのが和貴です。水野たちと廊下ですれ違って、ちょっと絡まれたときに、瞬間的に『利用してやろう』と思ったんでしょうね。和貴SIDEを書いてみて分かったんですが、彼は、なかなか接近しない蒔田と真咲にじれじれしており、自分が悪者にさえなれば、きっと蒔田は真咲に救いの手を差し伸べるはず。ある程度パソコン部の空気を汚したうえで、最悪自分が去ればいいかなと。わずか数秒のあいだで、そこまでの覚悟を固めているんです。  わたし自身は結構臆病者で、ひとに嫌われることを極端に怖がる人間なんですけど、桜井って積極的に自分から汚れに行くんですよね。当人、自身がSだと思ってるっぽいんですが、どう考えてもどMです。男たちが桜井をイジるのも分かるなあ……。
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