3.過ち

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 その結果は分からない。陰口を言われたのかは知らない。ただ、傷つくことがあった。  廊下から帰ってきた水川ちゃんと、亜衣とすれ違ったとき、亜衣と目があった。その時、亜衣は、悲しいような目で微笑んだのだ。  目があって、微笑むことは多々ある。手を振ったりもしていた。だけど、あの時の目は違った。心の底から微笑んだものではなかった。なにか、見損なった人を見るような……  (この目は、今でも鮮明に覚えている。本当に恐怖だった。)
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