2人が本棚に入れています
本棚に追加
その日から私は、水川ちゃんと、亜衣とあまり関わらないようにした。今考えれば、普通に過ごしていても良かったかもしれない。
だけど、私にとっては、それは勇気のいる行為だった。傷つけた相手と仲良くする……
その勇気がなかった私は、移動教室も先に行き、給食を取りに行くときも独りで行った。
修学旅行の、バスの席決めの時は、ひとりでいることが多いもう一人の女の子と席を組んだ。
(亜衣は、その時少し驚いた顔をしていた。)
なぜなら、亜衣と私は小学6年生の時に同じクラスになり、親友と言ってもおかしくない仲だったからだ。
係や、委員会、もちろん、修学旅行の班やバスの席も隣になっていた。
だから、ペアを組まなかった私にびっくりしたのだろう。今、そう思い返すと、亜衣は、私のことをまだ、手放してはいなかったのかもしれない。
(とても上から目線だが……)
最初のコメントを投稿しよう!