2.悲劇の恋話

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 水川ちゃんは、結構積極性のある女の子であった。それを知ったのは、小学6年生のとき、付き合っていた元カレの話だった。  水川ちゃんには、当時、好きな人がいて、名前は高木君といった。今も同じ中学校だ。彼は、クラスの中心人物で、サッカーを習っていた。身長は高く、フレンドリーな男の子である。  (今思えば、福沢君とのタイプが全然違うのだが……)  言い忘れたが、水川ちゃんも明るく、高木君と同じく中心人物だった。他のクラスの子から「まなみ〜!」  (水川ちゃんの名前である) と、中休みによく呼び出されている。先生とも仲が良く、私の憧れであった。 (そんな子と仲良くしていた私も、クラスの中心人物であったのだろうか。今は別にクラスの中心になることなんて、とてつもなく興味がないのだが、たまに考えてしまう。)
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