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「気持ちはわかるよ。好きで暴れていることは無いはずだから」
「そのためにもスピードが大切だ。僕とサウンであいつの動きを止める。その間に二人は攻撃を。狙うべきところは首元。頼んだよ!」
そう言い残し、先輩を乗せたサウンは暴れまくるドラゴンの元に向かう。
「苦しいんだろう?今、楽にしてやるからね。サウン!」
「はぁっ!」
サウンは他のドラゴンよりも大きな耳から超音波を出してドラゴンの動きを止める。
「グルルル……」
「竜樹! 陽菜乃!」
「ガリマー、首元を狙うんだ! 炎の大きさは小さく、でも勢いはそのままに!」
「注文が多いが……やってやる! おらっ!」
俺の指示でガリマーはしっかりとドラゴンの首元に炎を当てる。
「ルクス、ガリマーに続いて!」
「了解、はぁっ!」
ガリマーが炎を当てた部分にルクスも光の玉を当てた。
「的確な指示はナイスだよ、二人とも!最後は僕の番だ!」
先輩の手には薬があった。
「これでもくらえ!」
先輩の手を離れる薬。
それを見かけたドラゴンは目を見開く。
薙ぎ払うにもサウンの超音波によって体が自由に動かない。
そして薬はドラゴンの開いた口にぽんっと入っていった。
俺たちは地面に降りてドラゴンの様子を確認する。
しっかり効果が効き、小さくなっていた。
「こうしてみるとなんだか可愛いな」
小さなドラゴンをつんつんするのは少し楽しい。
「東京支部に戻るぞ、竜樹」
小さくなったドラゴンを手に抱えガリマーに飛び乗る。
「よし、行くぞ」
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