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そんなに変わらないと思って油断した。
ネオ・ドラゴンが突進してきただけでガリマーはとてつもないダメージを負っている。
「悪ぃ、俺の判断ミスだ」
「いや、耐えられると思った俺も馬鹿だった」
「なんか、普通のドラゴンみたいな暴走だなって思う」
ガリマーは、意味が分からないという顔をしている。
「もしかしたら薬で直せるかも」
「でもあいつ、人工的に作られたドラゴンなんだろ? それに御影はWD日本本部長の秘書だぞ?」
シードはドラゴン研究所だ。
薬の成分に強いドラゴンかもしれない。
「先輩」
俺は提案をしてみる。
「確かに、できるかも……そうか、白露博士に頼めば!」
先輩はポケットから端末を取り出す。
「こちら涼です。白露博士をお願いしてもいいですか?」
「博士、涼からです」
「涼くん、どうしたんだい?」
『すみません突然。実は……』
「なるほど。任せておくんだ」
通信を切った博士は真剣な顔になった。
「お父さん?」
「ネオ・ドラゴン……今戦っているドラゴンに通じる薬を作れってね」
「短時間で作る気ですか?」
博士はもちろんだよ、と答える。
「WDで使われている薬をベースに改良してみるよ」
私は思わず無茶だ、と言いそうになった。
でも、言ったらまずいかと思ってそれを飲み込んだ。
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