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「みんな、ネオ・ドラゴンの体力を少しでも多く削るんだ。今、白露博士が奴に通じる薬を作ってるから」
先輩が俺の代わりに説明してくれた。
「竜樹、いい作戦思いつくじゃん」
「お褒めの言葉ありがとうございます」
「ギャウギャ!」
そんな話をしている最中でも容赦せず、咆哮を放ってくる。
「あっぶねー」
「時間稼ぎ、協力してやるよ」
青竜の姿である蒼井がにやりと笑った。
「上から目線、イラつくからやめろ」
「けっ。まぁ、いいや。手、抜くんじゃないよ」
「お前に言われたくない。ガリマー、思いっきりやってやれ」
とん、とガリマーの背中を叩いてやる。
「当たり前だ。おらっ!」
ガリマーは今までよりも大きい炎をはき出す。
「サウン、続くんだ」
サウンは体全体を使い、突進する。
「ここは私も危険ですね」
ネオ・ドラゴンはシードの建物でいちばん高いところに御影さんを落とす。
「行きなさい」
「これで奴は自由に動ける。危険度が増すぞ」
ノアは睨みつけながらそう言った。
「私も行かなきゃ」
ゆっくりと体を起こす。
「ダメですよ」
「ネオ・ドラゴンが目を覚ましたのは私のせいです」
「舞、僕がついていくから大丈夫だよ」
でも、と言う舞さんの肩を歌さんは叩く。
「仕方ないじゃない。ルクス、陽菜乃に何かあったらすぐにこっちに連れてきて」
「分かった」
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