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その後、WD世界本部からたくさんの人が来て、シードの人たちは連行されることになった。
中にはネオ・ドラゴンの欠片を集めて、調べるという人もいた。
「ねぇ、白竜はこれからどうするの?」
陽菜乃は落ち着いてからそう尋ねた。
白竜はしばらくの間、黙っていた。
「世界を見たい」
そして口を開いた時にはそう言った。
「世界にはどんな人がいてドラゴンとどう関わっているのか。お前らを見て気になった」
「たまには顔、見せてね?」
頷くと白竜は空の彼方へ飛んでいった。
素敵な世界だと感じてくれたら俺は嬉しい。
そしてその事件から一ヶ月が経ち、WDはゆったりとしていた。
ガリマーの方は傷を治すことができたが後遺症でもう飛べないそうだ。
シードの実験の被害にあったドラゴンたちは世界本部で面倒を見られていて、元気だと聞いた。
なぜ、それを知っているか気になる?
陽菜乃を除く五竜の四人は世界本部の方にいるからだ。
世界本部長の懐の広さのおかげで自立できるまでお世話になるらしい。
陽菜乃は寮を出て博士と一緒に暮らせると喜んでいた。
戦いが終わった直後は罰を受けることになるのではと陽菜乃も俺たちも緊張していた。
日本本部長が東京支部にやってきた時、陽菜乃はこれまで通り任務に精進しろ、と言ってくれた。
「つまり……」
「君たちはいつも通り過ごせばいい」
「良かった、良かったよ、陽菜乃!」
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