知型

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近くに救急車が来て学校内は騒然とした。 それでも無事に先生は病院に運び込まれた。 「上城くん、まるで監視していたみたいだね」 一安心したのはつかの間俺とガリマーは数人の先生に囲まれてしまった。 「ふえっ!? た、たまたまですよ!」 何とかして誤魔化すことが出来ればいいのだが。 「まぁ、上城くんのことですし、WD関連でしょう」 一人の教師がそう言い俺たちはやっと解放された。 「おい、バレバレじゃねぇか」 隣でガリマーが言うが俺は悪くないと感じる。 「で、先生が運び込まれた今、俺たちは何をすればいいんだ?」 「とりあえず連絡してみようぜ。それが一番だろ」 ガリマーがそう言うので端末を取り出す。 『竜樹? 一体何かあったのかい?』 所長の声だ。 「あの、すんません。先生が様態の急変によって病院に運び込まれてしまったんです」 俺は事実をしっかりと伝える。 『そうか……病院に行ったならそっちは大丈夫。竜樹、君にもう一つ行って欲しい場所があるんだけど……』 「行って欲しい場所?」 「所長、まさか竜樹に行かせる気ですか」 舞は不安げだった。 「そうだけど、きっと大丈夫。あそこは都内では珍しい広い空き地があるからね。ガリマーくらい好戦的なやつても大丈夫」 「心配しかないですよ、所長。あのガリマーなんですし」 涼の言葉に近くに居たサウンはうんうん、と頷くばかりだった。
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