ゆうきママ

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ゆうきママ

 ゆうきママはフリーのライターというお仕事をしていた。 「子育て中は仕事をセーブしてるからね。朝の時間は自由が利くのよ!」 そう言って毎日ゆうきくんを集合場所まで連れてきていた。  私はゆうきママといろんな話をした。 ゆうきママはいろんなことを知っていて、とても話が上手だった。  あるとき、ゆうきママが真剣な顔で私に言った。 「みゆちゃん、あのね。ちょっとお願いがあるんだけど……」  週末、ゆうき君とゆうきママが我が家にやって来た。  小学校のバザーで「手作り品を一点以上、提供してください」といわれ、バックの作り方をパパに習いに来たのだ。 「ご無理を言ってすみません」 ゆうきママは緊張していた。 「ど、、む、むさ苦しいところですがっ!」 パパはもっと緊張していた。
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