千の鶴を殺しても

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菊丸さんは、数少ない親しく話し掛けてくれる人の一人。全く知らない人でなくて、親切にしてくれる人でよかったと安心した反面、先のことを思うと、知らない人のほうがよかったとも…思う。 今日、そのときが過ぎても、同じお店で働く間柄だけに、また、顔を合わせるのだから。 普段から、ほとんど話したことないのに、その、ことをした後、顔を合わせたくないと避けたら、変な人だと思われそう。話し掛けてくれることがなくなりそう…と思う以前に、話しなんて、できるとは思えない。
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