千の鶴を殺しても

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「すっ、好きなんだ。ずっと、ずっと前から、露草のことが。…なんかほっておけなくて、手助けしたくて、余計なお世話かと思いながらも、声を掛けていた。こんな乱暴にするつもりなんて、ないんだ。本当なんだ。本当は、優しくしたい… 。男はみんなこんな、がっついている奴ばかりじゃないんだ。だけど…つい、俺、気持ちが先立ってしまって……ごめん……。露草に、触れられたと思ったら、歯止めが効かなくなって、ごめん。好きでもなんでもない男に、触られるなんて、嫌だろうけど……ごめん…。俺、好きなんだ…」
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