千の鶴を殺しても

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声を掛けるにも掛けれず立っていた場所に戻り、器はこれでいいのかと聞かれ、特に見もせずに反射的に頷いた。 さっきの場所に戻り置かれたのを見ると、迷い立っている間、横にあった棚を見て、代わりに使える器があるのか見ていたもので、割れてしまったのと同じ、ガラスの器がいいだろうと思いながら…お盆の上に広がる物が器に収まっていた状態を思い出し、たぶん、細い縦長のほうが…いいだろう…。段になって入っていた中身が、綺麗に見えるほうが、いいだろう…と思いながら、たまたま手にしていたものだった。
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