第1話

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「性格悪」 「嫌だなぁ、ストレート過ぎ! いくら俺でもそんな事言われたら傷つくよ!」  そう言って、奥園はまた笑っている。やっぱりコイツとは関わらない方が身のためだ。奈々未はその場から立ち去ろうとする。そんな奈々未の前に、奥園は回り込んで行く手を阻まれた。 「ちょっと、どいてよ」 「なぁ、原田」  そしてそのまま腕を引き寄せられ、気がつけば奥園の腕の中にいた。 「なっ、何やってんのよ!」  すると、奥園は奈々未の耳元でこう言った。 「俺の彼女にならない?」 「はぁ!?」  奥園は一体何考えてるのだろうか? 奥園と付き合えば、奈々未がこの学園中の女子から非難受けるのは確実だ。 「絶対嫌! そんなの無理!」 「なんで?」 「だって、あのうるさい女子が黙るわけないじゃん……」  そう言うと、奥園は奈々未を見てニヤリと笑った。 「だから、お前が俺の隣にいたら寄ってこないじゃん?」 「……私を盾にする気?」 「うん、そういうこと! 俺ってやっぱりめちゃくちゃ頭イイ!」  そう言って奥園は、奈々未の大嫌いな笑顔で笑っている。奥園の彼女なんて、どれだけ頭を下げられても御免だ。 「まぁ、拒否権ないけど」
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