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「こんな筈じゃなかったんだけどな……」
何のために地元から遠い学校を選んだのか、本当に何をやっているのだろう。
高校に入って誰かと遊ぶどころか、顔と名前も覚えられてないと思う。
当然、携帯番号も交換していない。
というか…私の携帯には家族の番号だけ。
クラスのみんなは、とっくに携帯番号も交換していると思う。
勇気を出して話し掛けてみよう!なんて気には今更なれないし……グループも完全に出来上がってる。
そんなグループに「おはよっ♪携帯番号おしえてっ!」なんて言える訳がない。
むしろ、いきなり番号聞いてきたら引くわ。
私なら引く。
絶対引く。
そもそもそんな勇気があったならこんな惨めな思いをしていないだろうし、中学の時もぼっちではなかった。
「はぁ……」
もう溜め息しか出てこない。
つまらない。
つまらない。
つまらないけど、私には何も出来ない。
地元から離れた高校を選んだ私は、高校でこそ楽しい時間を。
友達を。
中学とは違う日常を手にしたい。
そう思って進学してきた。
けど……中学校時代ぼっちだった私は、コミュ障で話し掛けられてもうまく答えられなくて。
これからも、今までも。
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