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「やめてくれー！ おい、カメラを止めろー！ 岩崎ー！ 写真を、いやもうこの部屋ごと燃やせ！」
放火を指示しながら、優柔不断なゾンビのような動きで、暗闇の中をウロウロする署長。残念だが、台本を読むのに夢中な岩崎には、ワンワン警察署の横に落ちた雷の音も聞こえていない。
「ちくしょー！ 周りが全然見えん……あっ！」
「あん！」
警視総監にぶつかり、押し倒してしまう署長。
「も、申し訳ありません」
「徒歩でも事故を起こす気か……？」
ドスの利いた言葉に凍りつく犬山。その横で、必死に笑いをこらえている小野田。
「おい、あの轢かれた奴らって俺達じゃないか？」
「あら、そうね。ねぇ、遥希？ あれ、私達よ！」
自分達がテレビに映されている！ 井上さん夫妻が、興奮した様子で、お昼寝中の息子に話し掛ける。
「さぁさぁ、盛り上がってきたところだが残念！ 次が最後のテーマだぜ！」
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