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――6時間後。
「岩崎君。そろそろ起きるかい？」
「うーん……あと1年……」
このままゴールデン睡眠イヤーに突入しようと企む岩崎に、苦笑いを浮かべる警視総監。
「今日の安全教育会について話がしたいんだ。起きてほしい」
「安全……ふぁ！ あ、っていうか警視総監じゃないですか！」
慌てふためきながら、直立する岩崎。
「し、失礼しました！ それで、話とは……」
頬を叩き、真剣な面持ちで訊ねる岩崎。一体、なにを言われるんだろうか……。労い？ 叱責？ 様々な言葉が頭の中をぐるぐると駆け巡っている。
「君に感謝状を渡そうと思ってね」
そう言い、汚い字で『感謝状』と書かれた賞状を手渡された。
「あ、ありがとうございます。嬉しいです……よ？」
疑問系で返す岩崎。こっそり賞状を裏返すと、『新台入替』とカラフルに書かれた文字が目に入った。
経費削減のために、パチンコ店の広告チラシを再利用したのだ。
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