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こうも悠人の事を言わないでいる彼の事を思うと、
どう聞いていいのか?わからなかった。
「サクラ?…私は?なにかな?」
私の不安な気持ちが伝染したかのように、秀俊さんもまた不安そうだった。
「サクラ?どうした?やっぱりどこか痛むんだろ?頭か?」
彼の…秀俊さんの優しいまなざしに私は吸い込まれていた。
どうしたのか、私が聞きたいのに…。
「秀俊さん…。」
「うん?」
そっと、私の髪を触れてくれていた。
「なにも…考えず、横になっていた方がいい。」
グイィーン。
大きな音を立てて出入り口の扉が開くと、悠人がビニール袋を覗き込みながら入ってきた。
「な?あんた、俺と好みが一緒だったんだな?うん?サクラ!目覚めたのか?」
入り口を入ってすぐ長方形のソファーがあり、そこにビニール袋を無造作に置いて駆け寄るなり目を見開いていた。
「おい!あんた!」
私に触れていた、秀俊さんの手を悠人は軽く叩き離させた。
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