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不良はツンデレ?
そのあともクッキーを食べたとか食べてないとか小学生かって喧嘩を続けてるからめんどくさくなってほっといた
どんどん小学生のような口喧嘩はヒートアップしていくけど2人とも手は出したりしてないしもう知らね
あとなんか2人の喧嘩面白いし
2人の喧嘩に耳を傾けながら歩いていると
「あいつのクッキーが美味しいのが悪い」
なんて聞こえてきて思わず後ろを振り向く。言った本人の九条は言ってしまったという顔をしていた
無意識に言ってたって余計嬉しいじゃん
思わず頬が緩む
「そんなに美味しかったんだ嬉しい」
「普通だ!普通ただのクッキーだ」
決して不味いとかは言わない九条に好感度爆上がり状態。いっぱい食べてくれるけど一言も美味しいって言ってくれなかったから嬉しい
「なんでそんなに上手なんだ?」
あまりにも嬉しいのと九条の慌てっぷりが面白いから九条をからかっていたら藍に聞かれる
料理が好きって言うのもあるけど
「親が料理人とパティシエだからかな」
幼い頃から見てきたし一緒に作るのも好きだったから
あー、と納得した様子の2人
声のトーンも動きも一緒な二人
なんかこの2人似てんな
反応とか行動とかちょっとお子様な感じも
なんて話していると食堂につく
「藍、入る時耳塞いでね」
九条は親衛隊持ちだし知ってるだろうけど藍はこの学園に来てから2日目だし食堂は初めてだから言っておかないと
「はあ?」
入るよと合図してから入るとこに余計不思議に思ったであろう藍。まあ入ってみたらすぐ分かるから
キーッと嫌な音を立てて開く扉
すぐに男子校とは思えないほどの甲高い叫び声と雄々しい叫び声で食堂がいっぱいになる
俺と九条は慣れてるから平気だけど藍は初めてだから驚いている様子だ
親衛隊持ちや生徒会の人達が食堂に来ると毎度行われるこの歓声
喉枯れちゃうんじゃないかってくらい叫ぶ
甲高い声は無視して親衛隊持ち専用のエリアに行く。予想はしてたけど周りの人達が俺たちと藍が一緒にいるからやっぱりザワついてる
少し気にしてしまって落ち込んでいると
「お前のせいじゃねえから気にすんな」
慰めるように九条が声をかけてくれた
九条に言われて元気を取り戻す
こんないつまでも気にしてるなんてかっこ悪いし
それよりも今は周りキョロキョロして落ち着きのないあの子をどうにかしないと…
「あいつの世話なんか俺は嫌だ」
先に席に座って行った
優しいんだか優しくないんだかよく分からないな
キョロキョロ迷子になりそうな藍に声をかける
すぐにこちらに気付き小走りで近づいてくる
九条が大型犬で藍が小型犬って感じだな
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