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♯10 辺りは暗闇に
僕もだ。もの凄く亜蘭が可愛らしく魅力的に映った。
紅くポッテリとした肉厚の唇が妙に艶めかしい。
あァ……。キスがしたい。
「ハアハア……」知らないウチに呼吸が荒くなっていく。
まるで100メートルをダッシュしたような感じだ。
全身からジワッと汗が滲んでくる。
美少女の顔がすぐそばに寄せられた。
今にもキスしそうなほど接近している。
「ン……」
甘く熱い吐息が僕の頬を撫でていった。
徐々にピンク色のガスが、かすれて色を失っていく。
「ゴックン……」思わず生ツバを飲み込んだ。
ごく自然に僕たちは引き寄せられた。
今にも唇が重なりそうだ。
しかし、その瞬間、目の前が暗くなった。
「キャァァーー」
また亜蘭が悲鳴を上げて僕に抱きついてきた。
「うゥ……」僕は全身を震わせ、ただ為されるままの状態だ。
どうしたんだろう。いったい!!
突然、辺りは暗闇に閉ざされた。
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