♯8 ラブトリガー

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♯8 ラブトリガー

『パァーン』  突然、目の前で破裂するような炸裂音が響いた。  【ラブトリガー】が暴発したみたいだ。 「キャァァァーー!!」 「わァァァーー」  二人は同時に悲鳴を上げた。  一気に、目の前にピンク色をしたガス状の霧が広がっていく。 「ううゥ……!!」  しびれるような甘美で蠱惑(こわく)的な匂いが僕らの鼻孔を刺激した。 「な、なんなのコレはァ……?」  思わず亜蘭も顔を(そむ)け僕に訊いてきた。 「いや、わからないよ。僕にも」  このピンク色のガスの正体なんて。 「ねえェ、毒ガスなのォ……。ポー?」  亜蘭も心配そうな顔をした。 「いや毒ガスじゃないのだろうけど……」  もちろん正確な成分など知る(よし)もない。  しかし特殊な香水なのかもしれない。  もの凄く甘美で、嗅ぐとしびれるみたいだ。  もしかしたら媚薬が混ざっているのだろうか。  またたく間に、全身が熱く火照(ほて)ってきた。 ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
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