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♯8 ラブトリガー
『パァーン』
突然、目の前で破裂するような炸裂音が響いた。
【ラブトリガー】が暴発したみたいだ。
「キャァァァーー!!」
「わァァァーー」
二人は同時に悲鳴を上げた。
一気に、目の前にピンク色をしたガス状の霧が広がっていく。
「ううゥ……!!」
しびれるような甘美で蠱惑的な匂いが僕らの鼻孔を刺激した。
「な、なんなのコレはァ……?」
思わず亜蘭も顔を背け僕に訊いてきた。
「いや、わからないよ。僕にも」
このピンク色のガスの正体なんて。
「ねえェ、毒ガスなのォ……。ポー?」
亜蘭も心配そうな顔をした。
「いや毒ガスじゃないのだろうけど……」
もちろん正確な成分など知る由もない。
しかし特殊な香水なのかもしれない。
もの凄く甘美で、嗅ぐとしびれるみたいだ。
もしかしたら媚薬が混ざっているのだろうか。
またたく間に、全身が熱く火照ってきた。
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