嵐は突然やってくる。

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「深くは教えれないのね。 まぁ、いいでしょう。 貴方の名前は?」 青年の態度から見て少女は深くは追及しなかった。 「あ、名乗ってなかったな。 マリス・レジーナだ」 青年・マリスは思い出したかのように自分の名を名乗った。 「あたしは、リリカル・カラト。 リリでいいわ。 で、お父……父がヤガラ・カラト。 ドリームフラワーの妖精のんよ」 二人を順次に見ながら少女・リリカルは自己紹介をした。 「まぁ、宜しくな」 腑に落ちない様子で大男・ヤガラは頭をかいている。 「よろしくのん」 満面の笑みで妖精・のんはマリスを見ている。 「こちらこそ、宜しく」 のんの笑顔を見てマリスは何だか救われたような気がした。 「調合するからちょっと待ってて」 そう言ってリリカルは白衣を羽織った。 「あぁ。 じゃあ、俺たちは席を外すか」 マリスはのんの手を引いて出口に向かった。 「あ?」 何が何かわからずきょとんとしているマリス。 「そのほうが都合がいいのん。 行くのん」 きょとんとしているマリスの手をのんは小さな手でつかんだ。 そして、三人は外へと向かった。
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