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「ちょっと、しっかりしなさいよ!」
少女はうなされる青年なんてお構いなしに、胸ぐらをつかんだ。
ビシ!ビシ!ビシ!
そして、ビンタ炸裂。
「ん……」
何と、連続ビンタの刺激で目覚めた。
驚いた少女は思わず手を放しその拍子に青年の頭は枕へと落ちた。
「大丈夫かのん?」
小さな女の子は青年に心配そうに声をかけた。
「ん?
俺は一体……?」
ぼやける視界の中、青年はゆっくりと体を起こした。
「吹っ飛ばされた貴方を介抱してたのよ」
大きくため息をついて少女は言う。
「コイツのビンタで目覚めたのん」
小さな女の子は少女を指さした。
「おちびちゃん、俺ビンタで目覚めたんだな……」
複雑な心境の青年……。
「おちび?!
のんは誇り高きドリームフラワーの妖精だのん!
この透き通って美しい四枚の羽根が目に入らないのかのん!」
小さな女の子は背中を青年に見せつけた。
小さな女の子の背中には、それは美しく透き通った綺麗な四枚の羽根がついていた。
日の光に当たり神秘的な輝きを放っている。
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