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「そりゃ、おチビちゃん。
薬師に用があるって言ったら薬が欲しいからに決まってるだろ」
当たり前のこと聞くなよと言わんばかりに青年は眉をひそめた。
「……訳アリだね。
薬師何てそこらにゴロゴロいる。
あたしより、腕利きもね。
なのに、わざわざあたしを尋ねて来たってことは理由があるんじゃないの?っていうあたしの勘」
自分の頭をトントンとしながら少女は言う。
「うむ。
俺が思っている以上に嬢ちゃんは賢いな」
腕組みをして青年は感心している。
「当たり前のん!
コイツはただの薬師じゃねぇんだのん!
世界屈指の賢者の血が流れてるのん!」
まるで自分のことのようにいきなり威張って話し出す小さな女の子。
「……内容は?」
小さな女の子を制止し、少女は青年に質問する。
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