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「ああ。
傭兵で生計を立てている」
大男の質問に青年は頷く。
「金に困ってるのか?
何故そんな薬を依頼する?」
次々と青年に大男は質問していく。
「何、何?
俺が高額で転売しようとか目論んでるとでも言いたいわけ?
天下の剣士様も見切れないのかね~」
頭の後ろで手を組んで青年は言う。
「小童、命が惜しければ帰れ。
俺は君を殺めるかもしれない。
君は……危険すぎる」
さっきまでとは違い大男の表情が変わった。
そして青年に剣を向けた。
「お父、落ち着いて!」
いきなり剣を出した大男に少女は驚いた。
「落ち着いてるさ。
こいつは……俺のことを天下の剣士といった。
今はただの村の用心棒だ。
この小童は……何かを知っている。
ただの傭兵じゃない」
そう言って大男は剣先を更に青年へと近づけた。
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