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愛の詩…浄水場にて
ゆっくりしたスピードで循環する
ベルト状の水流の中で
私は目が覚めました。
水温は冷たくも熱くも無く、とても居心地がいい
空気の泡が体の脇を
くすぐるようにを過ぎてゆきます。
ラッパムシもポドフィリアも
気持ち良さそうに流れに身を任せています。
ただ、微塵子(ミジンコ)だけは
相変わらず気忙(きぜわ)しい。
あれは何の意味が有るのかな
私から見ると、あんなに動き回る微塵子は
本人が思っているほど泳げてるわけじゃない。
結局は私と同じで
大きな水のベルトに乗っかって
流れているんですから。
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