愛の詩…浄水場にて

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ところが今朝のこと。 私は、ふと 自分のちょっとした変化に気づきました。 それは変化というか 戸惑い、という言葉があっている。 つまり… ちっとも分裂したくないの。 自分を何処までも膨張させ 同じ性質を引き継ぐものに取り囲まれているということに なんというか… 虚しさ、を感じた。 こんなに自分を膨張させたりして いったい、なんになろう 増えても増えても私は私 それって、さみしいじゃあ、ないでしょうか。 だから無数の私は、みんな突然 分裂するのをやめたんです。 とたんに 私は不安に駆られて彷徨いだしました。 この「寄る辺なさ」をいかにせん この「さみしさ」をいかにせん きぜわしい微塵子のことを馬鹿にしてた私は いまや、彼らよりもっと酷く、落ち着きなく メクラメッポウ泳ぎ出した。 でも、ぶつかったりすれ違ったりするのは 自分が分裂した自分ばっかりなんです。 さみしい さみしい さみしい さみしい さみしい さみしい
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