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あれから、、、。
あれからすぐ香帆と熊さんはヤリまくりで、、、なんてうまい具合に物事は進むことはなく、むしろあの直後、香帆は熊さんに対してガードが固くなった。
ガードが固くなった原因は僕だ。
あの交わりのあと僕が一方的に盛り上がり、金曜の夜は熊さんとデートするということを勝手に決めてきてしまったのだ。
香帆はかなり怒った。
しかしすでに熊さんとは話は済んでおり、熊さんも大喜びだったのだ。
僕が数日間謝り、頼みこんで渋々熊さんの週末妻をしてくれることになった。
妻は変なことは無しという条件のもとに…。
「じゃあ行ってくるね。」
長い髪を片方の肩に纏め下を向く香帆。
パジャマからデニムに黒いTシャツ姿とラフな格好だが、服の生地を押し広げる妖艶なカラダは隠しきれていない。
横にはチノパンに淡い黄色のボタンシャツ姿の熊さんが緊張した面持ちで立っている。
プライベートのクラブの女性と中年男という出立ちの2人。
とてもデートには思えない。
2人が出て行き玄関が閉まる。車のエンジン音がしそれも遠く離れてしばらくすると聞こえなくなった。
それと入れ替わるように止まらない心臓の鼓動。
何も無いとわかっていてもこの喪失感。
ちょくちょく送ってこられる熊さんからの写メ。
熊さん【映画館に来ました。】
というLINEとともに香帆がドリンクを持ちながら、あっかんべーをした写メや映画の案内板を見上げる後ろ姿の写メを送られてきた。
僕【美人な奥さんですね(笑)】
熊さん【自慢の妻です(笑)】
僕【このあとはホテルですか?(笑)】
熊さん【行きたいところです(涙)】
僕【いいですよ(笑)】
熊さん【変なことはなしと言う約束がありますから(涙)】
そんなやりとりをしながら1回目のデートは映画を見終わり帰宅をした。
そのあとは家でお酒を飲み3人で過ごした。
いつもと違うテロテロとしたサテン生地のボタンシャツと膝上20cmくらいのショートパンツ姿の香帆。
僕と熊さんも短パンTシャツのパジャマ姿。
口数がいつもより少ない香帆が気になった熊さんが
「怒ってます?」そう切り出した。
「怒ってないよ別に。でも変な感じだったなって。」
僕の方を睨む香帆。
「嫌だったの?」と何とも答えにくい質問をした。
熊さんを気にしながら、
「嫌じゃないけど。」と吃る香帆。
「ならいいじゃん。俺も興奮するし、熊さんも喜んでるし、香帆も嫌じゃないんでしょ?この状況を楽しもうよ。」
「楽しむ……か。」
熊さんをさらにチラっと見る。
唾を飲む熊さん。
「はぁ。変な人達に捕まってしまったわ。」
大きなため息をした後呆れながらも首を縦に振ってくれた香帆。
そこからは雰囲気もよくなり、熊さんがデートで緊張しすぎて手と足が揃って歩いていたりポップコーンをぶちまけた話などで盛り上がった。
途中、香帆が切り出した。
「こうしましょう。何かあるといけないし、私と熊さんのどちらかが本気になったら終わりにしない?ね?」
定義がよくわからなかったが熊さんも僕も首を縦に振った。
「なら本当に変な関係だと思ってるなら、香帆は頑張って熊さん誘惑して本気にさせて終わりにしないとね(笑)」
と悪戯に言う。
「それは怖いなぁ。すぐ終わりになりそうだよ。」と熊さんもノってくる。
「いや。意外と香帆はスケベだから熊さんとの週末妻を楽しみそうですけどね。」
「じゃー誘惑されなかったら意外と楽しんでる変態妻ってことでいいですか?(笑)」
「あーーっ!もう本当にムカついた!私頑張っちゃう!!」頬を膨らませる香帆。
そう言うと熊さんの横に移動する香帆。
長い腕を熊さんの腕に絡ませて寄り添い、
「どう?」って顔を熊さんに見せる。
「やばいです。」至福の表情の熊さん。
そしてさらに片脚は熊さんの脚の上に重ねた。
「色々当たってます。」
香帆の白い腕や脚に、熊さんの体毛が絡んでいる。
「ふふふ。いやらしいー。」
と普段は清楚な香帆が悪女の表情。
その表情を僕にも向け
(どう?)と言う顔をする。
「週末は熊さんの奥さんだもんね。」と僕が言う。
「そうよ。」と強がる香帆。
視線を落とすといつからか香帆の太腿には太い手がのせられている。
その手が滑らかな白い柔肌の上をジワジワとゆっくりと動く。
「あーーっ。」人差し指を立てて目を細くし熊さんを睨む香帆。
怯み手を離す熊さん。
僕は思いつき、ソファに畳んである熊さんが寝るときに使う大型のブランケットを全身を覆う様に2人に掛けた。
何が起こったかわからない表情の2人に、
「週末妻でしょ。僕はゲストだからお構いなく。」とそう言うと熊さんに手脚を絡ませる香帆の横に座った。
僕は手際よく映画をつけ照明を消した。
画面には3D映画の金字塔[ア◯ター]のオープニング。
音量はかなり大きくした。
香帆の左手がブランケットから出て僕の手を握る。
3人の顔にTVの光が点滅する。
時折りブランケットがモゾつき震えたりし柔らかな香帆の手が固くなったり緩くなったり。
そして時折、香帆は熊さんと目を合わせ睨んだり首を横に振ったりしている。
ブランケットの中で何が起こっているのかモヤモヤが最高潮に達する。
僕は横になり目を狸寝入りをする。
香帆の口は開いたり閉じたり、髪は汗でじっとり濡れ始める。
香帆の頭越しに見える熊さんの目は血走っていた。
映画のクライマックスのシーンの合間で音が止む瞬間、香帆の吐息が漏れ聞こえる。
「んんんん……。」
咄嗟に手で口を押さえる香帆。
後半のクライマックス、画面がブルー一色に染まるなか、香帆のじっとり濡れた手が痙攣し始める。
ビクン!ビクン!とブランケットが揺れる。
ブランケットがずり落ちると香帆の生々しい淫靡な匂いがふわっと漂う。
熊さんはそのままの格好だったが、香帆のシャツはボタンが外され黒のブラと白い肌が露出。
左胸はブラから溢れて乳首はツンと張っている。
「いいですか?」熊さんがそう言うと、
「えっ………。」躊躇する香帆。
「香帆さんと繋がりたいです。」
顔を赤く染める香帆。
「亮ちゃんに聞かないと……亮ちゃん………。」振り向き僕の太腿を小さく揺らす香帆。
起こすと言うより起きないか確認してるかのように感じる。
「寝ちゃってます…。」
「亮太くんは眠りは浅いんですか?」
「いや、眠ったら朝まで……。」
「今は僕の妻ですよね。」
そう言い香帆を押し倒しキスをする。
重ねた唇の間で2人の舌が絡み合い、
ブランケットがもぞついている。
香帆が熊さんを求めている。
しばらくするとバタッと熊さんのパンツと短パンがカーペットに落ちる。
再びブランケットがモゾつくと、ひらりと悲しげにサテンのショートパンツそして黒のショーツがカーペットに舞い落ちた。
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