初夜2

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初夜2

熊さんとの初夜の行為後。 香帆のシャワーが止まる音とともに僕は、熊さんをリビングに残し寝室のベッドに入った。 リビングの方から艶っぽい香帆の笑い声と野太い熊さんの声が微かに聞こえる。 そしてある時から5分ほど静かに声も物音もしなくなった。 気になってベッドから降りて扉に近づき聞き耳を立てる。 何も聞こえない。 ………。 ………。 「ふーー。おやすみなさい。」と香帆の声。 「うん。おやすみなさい。香帆さん。」熊さんの声もした。 足音が近づいてきたので急いでベッドに入る。 ガチャッ。 扉が開き、布団の隙間から香帆がベッドに入ってきた。 ふわっと良い香りが漂う。 熊さんにもこの香りを漂わせ近づいたのか。 そして密着し肌を擦り合わせたのか。 どんな感情なのかわからないが手が震えている。 背中からお腹に細い腕が回り込み、後ろから身を寄せてくる香帆。 「亮くん……起きてる?」 「んんん……んぁ香帆?」わざとらしく起きたふりをする。 震える手を抑えながら振り向き、香帆にキスをする。 いつもの香帆のキスと違った。 香帆の鼻の辺りからは男の皮脂の匂いが、漏れる吐息からは嗅いだことのない生温かい匂いがする。 先ほどの物音か止んだ5分間に、熊さんと香帆は再び肌を擦り寄せ唇を重ね、舌を絡ませていたのだ。 頭がショートする僕。 乱雑にシャツの中に手を入り込ませブラのカップを押し下げる。 いつもは柔らかな香帆の乳首がすでにカチカチに固くなっている。 潜り込むとここにも男の皮脂の匂い。 僕はこの日、熊さんの痕跡の残る香帆のカラダを何度も何度も突き上げた。 シャワーから上がった熊さんの物音がしても、ひたすらひたすら香帆のカラダを貪った。 「はぁ……はぁ………亮くん…………すごい気持ちいい…………。」と小声で囁く香帆。 大きな目を細め見たことがない乱れた表情が怖いくらい綺麗だ。 だらんと力を抜いて、僕を感じている香帆。 僕は何度も何度も香帆の体内に割り入れた。 何度も何度も………。 しかし香帆は一度も達することはなかった。 香帆に覆い被さり腰を振る。 「ぁぁぁ香帆。」 「んんん亮くん……。」 「熊さんとの……すごい興奮したよ。」 「んんん………えっ?………………起き…………てたの?」 僕の背中に回した香帆の手が固まる。 「うん……はぁ……はぁ………。」 「えっ…やだ……全部………?」 「うん……何度も逝くところも……熊さんと一緒に逝ったところも全部。」 速まる腰の動き。 「いやぁ……ごめんなさい。」 みるみるうちに赤くなる白い肌。 「謝らないで。これを望んでたんだ。また熊さんとして欲しい。」 「ァン……んんっ……だめぇ……そんなこと。」 「お願い。して欲しいんだ。」 首を横に振る香帆。 「熊さんにカラダを許してしまう淫らな香帆が見たいんだ。」 震え始める香帆のカラダ。 「えっ?逝きそう??」 小刻みに首を縦に振る香帆。 初めて香帆を絶頂させられるかもと 腰の動きを速める。 これでもかと腰を振る。 がなかなか逝かない。 息を切らし諦め腰の動きを遅める。 そして「熊さんとは気持ちよかった?」 悔しいが聞いてしまうのが男のサガだ。 「ぁぁぁあ……や…め………て………。」 グッチュ……グッチャ………。 熊さんの名前を聞いた瞬間、糸が切れたかの様に声が漏れ、蜜壺が湿り、再び震える腰回り。 熊さんか………。 「思い出しただけで感じちゃうの?熊さんのちんちんそんなに気持ち良かったんだ?」 「んんん!………。」 苦しそうに首を横に振る香帆。 僕は再び腰を振り始める。   急に熱を帯びる香帆の蜜壺とカラダ。 グッチャ……グッチュ……グッチャ………。 静かに震え続ける香帆の白い太腿。 乱れる香帆の綺麗な顔。 「んぐっっ!」 込み上げるものを抑えるために腰の動きを止めたが遅かった。 僕は引き抜くと、香帆の下腹部に竿を置き放出した。 臍からお腹周りに散る白い液体。 ドクっ、、、ドクっ、、、。 顔を赤くし、円を描く様に悶える香帆の腰まわり。 物足りない……掻き回して………。 そう下半身が懇願しているかの様だった。 香帆の隣に倒れ込む。 目を見合わせる僕ら。 そして香帆が僕の頬を両手で包み込む。 「逝くとか逝かないとか関係ないよ。亮くんのとのエッチが1番幸せなの……わかった?」 「あぁ。わかってるよ。」 そう僕の言葉を聞くと目を瞑り安堵したように舌を絡ませキスをする香帆。 「大好き亮くん。」 僕も目を閉じ香帆を受け入れた。 香帆の温かい吐息の奥にまだ微かに残る熊さんの残り香が僕の脳内を鋭く刺激し続けるのだった。 朝、目を覚ますとベッドには僕1人。 もしや……と感じ静かに寝室の扉を開く。 ソファには熊さんが和かに座っていた, 「おはよう亮太くん。」 台所に目をやるとロングの髪を下ろしこちらを見て微笑む香帆。 目元のホクロがやけに眩しい。 昨日の出来事は夢だったんじゃないか。 そう思うほど綺麗な朝だった。 熊さんはただの娘の友達のパパ。 香帆は穢れのない美しい僕の妻で娘の良き母親。 僕はティッシュを手に取り鼻をかむ。 それを捨てようとゴミ箱を開ける。 大きくまとまったティッシュの固まりが目に止まる。 そして遅れて生臭い臭いが僕の鼻を刺激した。 熊さんと美しい僕の香帆が昨晩カラダを重ねた 事実がはっきりとそこに存在していた。
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