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僕は事前に調べておいた和馬のアパートへと先回りをした。アパート沿いに車を停めてエンジンを切るとシートを倒す。そしてイヤホンをつける。
大通りから中に入った田畑もまだ残る住宅地。遠く離れた大通りをたまに車が通る音がする以外は、蛙の音しかしない静かな場所。
一軒家が立ち並ぶその一角にひっそりと建つアパートが和馬のアパートだ。
そして車内を暗くし待つと曲がり角から香帆の姿が。
灰色の薄手のロンTに黒色のスウェット生地のショートパンツといった格好。
肩掛けカバンの革紐が左右の乳房の大きさを際立たせている。
そして黒で裾の広がったショートパンツからは香帆の長い脚が、暗闇で白く光るかのように露出する。
(なんて格好を、、、。)
熊さんと遊ぶようになり肌の出る服をまた着るようになった。というか着させるようになったというのが正しい表現か。
ただ今回は自らの意思で着てしまっている。
香帆は和馬のアパートに来るのが本当に2回目なのか?と疑うくらい一直線にアパートの一番端まで移動し、扉の前に立つ。
香帆のカバンに仕込んだ機械が拾う「ふぅーーー、、、。」という香帆の大きな溜息がイヤホン越しに聞こえ、まもなくチャイム音が鳴った。
ガチャッ、、、、。
音がすると扉が開き、ダボついたショートパンツに幅広の肩が露出したタンクトップ姿の和馬が現れた。
和馬「あ、本当に来た。」
と言いながら香帆を見下ろす。
香帆「来てって言ったでしょ。迷惑だった?」
と和馬を見上げ話す。
和馬「いや。別に。」
表情は変えず仏頂面の和馬。
香帆「なにそれ。」
と膨れ顔を見せる。
和馬「ふふっ。」
たまらず笑みを浮かべる。
香帆「なに笑ってんの。」
2人とも微笑み合う。
和馬「コンビニ行く?飲み物ないよ。」
香帆「んーっと、、、じゃあ行こうかな。」
ガチャガチャと鍵を閉めると、歩き始める2人。
静かに車から出て、20m程後ろをつける。
和馬「なんか飲む?チューハイ?」
香帆「うん。1本だけ飲もうかな。」
180cmくらいある和馬の横を歩く、167cmでスタイルの良い香帆。
手足は長く細い和馬だが腰回りだけは異様に太くどっしりしている。
それと対比するかの様に、細く柔らかな香帆の体の線。
このあとのことを想像するとなぜか脚が震えていた。
そしてそんな僕の気もしれず熊さんの時の様に距離が近い香帆。
香帆「えっ、、、ちょっと、、、。」とイヤホンから声が聞こえると、長く大きい和馬の手が香帆の左のお尻を掴んだ。
香帆は和馬の腕を抑えるが、意に介さずしばらくすると再び撫でたり掴んだりする和馬。それに「もぅ!」とか言いながら距離は取らない。
これを最近、喫茶店の中でされているのかと思うとクラクラ気が遠くなりそうだった。
「てか今日柔らかくない?」
そう言い和馬の手先は確認する様に、裾からショートパンツの中に。捲れて露わになる香帆の左尻。それをグイッと掴む和馬の大きな手。
「もぅ!、、、ちょっとーー!」
「ヤバっ。穿いてないじゃん。」と喜んだ表情。
「待って待って!穿いてるから。」と焦る香帆。
「いや。穿いてないでしょ。」
「もぉー穿いてるって。」
「じゃー確認させてよ。」
「えぇ?無理無理。」
「いいから。ほら!」
そう言い歩きながら、香帆のお尻を撫で裾からまた手を潜り込ませる和馬。
疑惑解消のためとはいえ、顔を赤らめながら抵抗しない香帆。
布越しにショートパンツの中で動く和馬の手。
ちらちらと香帆の左尻が露出する。
「布ないけど?」と笑みを浮かべ、香帆を覗き込む。手はショートパンツの中で香帆の尻を撫でている。
「もっと上。」と和馬を見上げ睨む香帆。
「あぁこれね。」とわざとらしくとぼけたと思ったら、香帆と和馬の顔が重なった。
イヤホンからは何も聞こえてこない。
時折りスライドする様に顔の重なりが変わる。
和馬の手は香帆の尻を弄り、香帆はなすがままだ。
おそらく10秒前後だと思うが僕には1分ほどに感じた。
顔が離れると照れ臭そうに無言で再び歩き始めた2人。
その後を追う僕。
しばらく歩きコンビニに入ると、お菓子のオススメを和馬に話す香帆。それに対して薄く返事をする和馬。
「ワインとかも飲める?」と話す和馬に、
「うん。大丈夫。」と答える香帆。
チューハイ一杯じゃなかったのかと突っ込みたくなる。
会計を済ませ2人は店をあとに。
そしてどちらからかはわからないが、気づいた時には2人の手は繋がれていた。
アパートに着き鍵を開ける和馬。
その後ろで細く白い首を傾け俯く香帆。
和馬は扉を開け、2人は扉の中へと消えた。
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