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自制心と性癖の狭間で
昨日のスウェットパンツに上は今日昼間着るであろう茶系ニットの半袖姿でキッチンに立つ優衣。
袖からは細く白い二の腕が伸びる。
こちらへ顔を向け、ニコッと笑顔を見せる香帆。
俺の気分のせいか。
香帆の何かが変わった…。
雄を求める雌の匂い……。
カラダを触らずにはいられない。
香帆の後ろから二の腕を撫でる。
「おはよう亮くん。」
艶っぽさと可愛さの共存する声だ、
シミ一つない少し張り出した額とそこから伸びる鼻筋の通った小さな鼻。
そして横幅の広いくっきりした二重の目をこちらに向ける。
厚みこそないがぷっくりした横長の薄いピンク色の唇。
ゆっくりむ唇を重ねる。
肩越しから見えるニットの胸の膨らみ。
二の腕を撫でていた両手を香帆の脇腹に手を差し込むと、意図してかどうかは分からないが、フワッと肘を外側へ開く。
触られたいのか……。
ニットの膨らみを下から優しく掴み上げる。
とろける様に柔らかな香帆の胸。
徐々に強く揉み上げると、香帆の吐息が漏れてくる。
「はぁ…………はぁ………亮くん。」
「ん?」
「変なこと…考えないでよ……。」
ギクリとする。
「私は…亮くんだけで十分幸せだからね。」
香帆は僕の癖が再燃しているのを見透かしていた。
が俺の欲望は走り出して、止まらない。
「………最近男から誘われたりする?」
「もぅ!話聞いてた?」
「聞いていたよ。確認、確認。」
悪戯に問いかける俺に呆れ顔をする。
「……今このタイミングで言わなきゃダメ?」
「子供の前じゃダメだしね。それか夜のベッドの上でする?」
ブラの上から胸の突起を中指で擦る。
「もぅ……ぅん…………はぁ……誘われるってご飯にってこと?」
「いやいや。番号聞かれたりとか全部だよ。」
「……怒らない?………はぁ……。」
「怒ると思う?」
微笑みながら答える俺を見て、深いため息をする香帆。
「……変な人。」
「芽里ちゃんのパパ……ぁん……はぁ………とか…喫茶店のお客さんとか…かな。」
ブラの上からでも分かる突起を服越しに摘みながら聞く。
「教えたの?」
「子供のこともあるし、芽里ちゃんのパパはね……でも…はぁ……幼稚園のことくらいよ。……はぁ連絡くるのは…。」
「とかって、他にもいるの?」
「えっ……ぅん……配達のお兄さんとか…はぁ……はぁ…どれくらい遡ればいいの?」
聞くと出てくる出てくる。
出掛ける先々で声をかけられている。
「元々知ってる人とかはどう?」
「………将斗が最近連絡してくる……かな。」
「どんな?」
「子供のこととか、服のコーディネートとか……あと……。」
「あと?」
「冗談だと思うけど……デート……ぁあん………しようって………。」
「デートするの?」
首を横に振る。
「そんなことするわけないでしょ。」
「……デートしてあげたら?」
目を瞑る香帆。
「そんなこと……はぁ…はぁ……したらどうなると思う?……はぁ……はぁ……。」
「どんな風になると思ってるの?」
悪戯に聞き返してしまう。
バタン!
扉の開く音がする。
子供が起きてきた。
「あと恭平くん……SNSのストーリーにコメントよくくれて、そこから少しやり取りするよ。それくらい。もうこういう話お終いね。」
畳みかけるように言い切った。
「えっ……。」
「お終い。約束して。こういうの良くないよ。」
ダンダンダン。
子供が歩いてくる音がする。
こちらが口を開こうとすると重ねる様に、
「お願い。」
真剣な眼差しでこちらを振り返りキスをする。
口を斜めに重ねるディープキスをする。
いつもよりしっとりとした香帆の口内。
ほのかに甘く香る体の匂いが鼻をくすぐる。
「いい?」
「わかった。」
香帆の珍しく強い圧に圧倒されてしまった。
バタン!
扉が勢いよく開く。
「おはようーママ。」
「おはようーー♪」
屈みながら母親の顔に戻る香帆。
「おはよう。」
「おはようパパ。」
お尻の膨らみについ目がいってしまうのを抑えて、子供に挨拶をしパパに戻った。
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