太陽の子ども

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今日は…曇りだ。 なんとも微妙なこの天気。 陽太の心の中も、こんな天気なのだろうか。 私は朝食を作りながら、ふとそんなことを思った。 やがて陽太が起きた。 陽太が眠そう、かつ不安そうな顔で私を見つめていた。 大丈夫。きっと、大丈夫だ。 私は自分にそう言い聞かせた。 そして、 「おはよう。さあ、早く着替えて朝ごはん食べなさい」 と言った。 いつもの朝のお決まりフレーズだ。 その瞬間、陽太の顔はパッと明るくなった。 そして「はーい!!」と元気な返事をして、急いで顔を洗いに行く。 やっと、本当の陽太に戻った。 私は安堵感に包まれた。 これでよかったのだ。 正しい選択だったのだ。 いつまでも悩んでいたら、人生は進まない。 陽太はまだ小さいんだから。 まだまだ人生長い。 こんなところで悩んでいたら、この先どんな出来事でも悩むようになってしまう。 だから、今は深くは悩まずに前へ前へと進める手伝いをしよう。 今だったら、着替えて朝ごはん食べるということだけに、その後は持ち物確認をして学校に行くということだけに。 人生止まってはいけない。 この言葉を心に刻もうと思う。 陽太にも、大きくなったら教えてあげないと。 人生を生きていくための大切な言葉だから。 私はそう考えながら窓の外を見つめる。 そして、こう、願う。 今日は、いや明日も明後日も、できればこの先ずっーと晴れますように、と。
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