Prologue

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「お母さんにはあなたしかいないんだから」  それが母の口ぐせ。  幼い頃から、言い聞かされてきた言葉。 『あなたにはお母さんしかいない』  私は無意識に、そういう意味に変換していた。  友達はいても、頼れる大人は母しかいないと思い込んでいた。  もし、母がいなくなってしまったら。  どうやって生きていけばいいのかわからなくて……  いつも、どこか不安を抱えていた。  先生に、出逢うまでは――
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