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「せっかく男二人、楽しく飲んでたのになー。」
ノブさんが夜道をプラプラと歩きながら呟く。
こちらを見て
「なぁ?」
と笑う。俺は苦笑する。
「あれは何だろう?」
「あぁ、モーセ、とか言ってたね。」
ノブさんがスマホを取り出し検索する。
「あ、これだ。」
覗き込んだ画面に、先程と同じ俺の写真が写し出されている。
『#美しすぎるモーセ』
写真の下の文字を見て、ノブさんが吹き出す。
「美しすぎるって。」
俺を見てニッと笑う。
俺は困りきった顔でため息をつく。
「駅前の事故の日だ。確かにあれはモーセの海割りっぽかった。」
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